発達障害児の子育て、田舎暮らしでのメリットとデメリット。戸建てに住めたことが一番うれしい!

田舎暮らしを楽しむ発達障害の息子と娘の暮らす家 田舎で暮らす
スポンサーリンク

我が家は、けっこう田舎だと思います。どのくらい田舎かというと、

  • 電車は、上り下りで1時間に2~3本ずつ
  • 駅は無人駅が多い、野菜は無人販売が点在
  • 人口密度は約300人/㎢
  • スーパーもコンビニもで行く
  • 大手スーパーは10㎞先、ご当地スーパーは2㎞で到着
  • 夜運転していると、キツネが前を横切ることもある

というくらいです。美しい自然に囲まれたのどかなこの地域での子育てを、私はとても楽しんでいます。

しかし、娘に発達障害があると分かったとき、息子に療育が必要だと知ったとき…私は、

みどり
みどり

こんな田舎で暮らすことは、娘や息子にとって良いことなの?

田舎で暮らすことで、我が子たちから、より良い療育の機会を奪ってはいないかしら?

と、何度か真剣に考えたことがあります。うちだけではなく、発達障害のあるお子さんをお持ちの親御さんなら、

母Aさん
母Aさん

うち子の療育環境は良いもの?

母Bさん
母Bさん

地域の支援環境は、どうなの?

と、皆さんとても気になるのではないでしょうか。しかし、

みどり
みどり

田舎で暮らすことは、発達障害児の育児に向いていないのではないか?

という心配は、我が家においては杞憂でした。発達凸凹の娘と息子と暮らす、田舎な我が家の「子育て環境」は、ラッキーなことに大変良いです。

  • たまたま、学区の小学校の特別支援学級が良い担任だった
  • 近くで、親身で知識と経験豊富な発達外来を紹介された
  • とても理解のある習い事の先生にめぐりあった

というかたちで、

娘

ほぼ「運」!

ですが、我が子たちは療育的にも恵まれた生活を送っています。田舎で暮らしているからこそのメリットも、たくさん感じています。

今回は、「発達障害のある我が子たちと、田舎で暮らすこと」について、いろいろな面からまとめてみたいと思います。

スポンサーリンク

自然環境面;豊かな自然で、心身ともに健康に

田舎で暮らすことの大きなメリットは、やはり自然環境の豊かさだと思います。発達障害の子どもに限らず、多くの人が心身ともに健康になれる環境が、田舎暮らしの宝ではないでしょうか。

豊かな自然と、季節の農畜水産物

山や川や海、季節の木々や花、野生動物(虫含む)に囲まれて過ごす日々。

これだけの田舎で暮らして自然に触れていることで、心を安定させながら生活しやすくなります。登下校はちょっと遠くて、たくさん歩くことになりますが、これも子どもの体を鍛えてくれます。

また、地域それぞれの季節の食べ物が安く手に入り、食生活が健康的になります。田舎では、学校給食も凝って作られているところが多いです。

ほぼ車生活、発達障害の子どもを連れだすのには好都合

金銭面ではデメリットにもなりますが、田舎は車社会です。通勤にも家事にも、車での移動が多いです。

外出するときに「子どもと車で出られる」ということは、発達凸凹児の親にとっては好都合です。

すぐに気が散り、やたら寄り道をする娘。突然手を振りほどき、走り出す息子。車通りの多い道を歩くことは、ものすごく大変です。車なら、とりあえずスーパーとか療育園とか、とにかく「目的地」にはスムーズにたどり着けます。

都会では、皆さん発達凸凹のお子さんを連れて歩いて、電車に乗ったりバスに乗ったりしているんですよね…本当に、頭が下がります。

ゲームセンターや遊園地・デパートが遠い

お出かけする場所が少ない」ということは、私は田舎暮らしの子育てのメリットだと思っています。人によっては、たいへんなデメリットかもしれませんが…。

発達障害の子どもに限らず、子育ては「誘惑が少ない」中で育てる方が、親は楽だと思います。平常は自然の中で遊ぶことで、肉体的にも情緒的にも豊かにはぐくまれる子どもたち。たまに都会に連れていくことは、親にとっても子どもにとっても、思い出深い一大イベントにもなります。

臭い、虫、動物…苦手な人にはつらい

豊かな自然は、苦手な人にはかなりのデメリットにもなってしまいます。

娘

肥しのニオイとか…

娘

薪ストーブの煙とか…

臭いに敏感な人にはなかなか過酷です。

そこらじゅうにいて野菜にもついている虫や、蛇やトカゲなどの小動物も、苦手な人にはつらいものでしょう。息子は虫が本当に苦手なので、ちょうちょが飛んでいるだけで泣き叫んで大騒ぎです。かわいそうなので、せめて庭だけは虫が少なくなるよう、雑草をマメにとるように心がけています。

隣組・子供会・消防団などの活動が熱心で、参加するのが負担大

田舎暮らしは、ご近所づきあいが面倒です。隣組や子供会、消防団や神社の氏子など、もろもろの活動が多い…。発達障害の子どもと一緒に参加することは、かなり疲れます。隣村の集落では、あたりまえのように「隣人が勝手に入ってくる」んだそうです。

我が家は、若い人が多い新興住宅地に家を建てました。なので、いうほどひどくはありませんが、それにしてもわずらわしいです。

買い物は、amazonや楽天がある

高級なデパートや規模の大きなおもちゃ屋さんなど、ちょっと気の利いた買い物がしたい。そんなとき、田舎はそういうお店が少ないです。

しかし、現代社会ではamazonや楽天があります。日常生活で買い物で困ることは、田舎にいてもあまりないと思います。

子育て支援面;田舎は意外に、子育て支援が充実してます

次に田舎の「子育て支援」ですが、私の周りでは、意外と田舎は充実していると感じます。医療機関にしろ保育所にしろ、困ったことはあまりありません。

保育園の待機児童が少ない

厚生労働省;社会保障審議会児童部会資料(最終閲覧日:2019/2/14)から見ても、都会と比べて地方は、統計的に見ても待機児童が少ないです(地域によります)。

昔、我が家がダブルケアに直面してまいっていたときも、自治体のほうから、

娘ちゃんを、保育園に入れたらどうでしょう?

とすぐに提案していただけたくらいです。

共働き世帯が多いですが、保活で苦労しているなどという話は聞いたことがありません。

移住してきてほしい田舎は、子育て支援を手厚くする

現在、地方都市では「都会から移住してくる若い人」を熱望しているところが多くあります。

そのため、市町村独自で手厚い子育て支援制度を用意している自治体もたくさんあります。出産祝い金が出たり、保育料が兄弟児は無料になったりです。医療費補助の手厚い自治体も多いです。

子どものための高度医療が受けられる病院は、地方でもある

不育症で最初の子を死産で亡くしたとき、私は、

みどり
みどり

もし都会に暮らしていたら、高度医療を受けられる病院がたくさんあって、あの子も助かったかもしれない…

と、田舎で暮らしていた自分を責めたりしていました。しかし、その2年後に、東京都で、救急搬送の妊婦さんが医療機関のたらいまわしの末に亡くなったニュースを聞きました。

みどり
みどり

都会だからといって、医療環境に恵まれているわけではないんだ…。

と私は認識を新たにしました。

娘は、亡くした子と同じ危機に陥りました。が、高度医療の受けられる隣県のこども病院で命を助けられました。息子は同じ病院で、妊娠中から厳重に管理され、元気に健康に生まれました。

地方の田舎に暮らしているからといって、高度医療をあきらめる環境というわけでもない、ということです。

教育環境面;特別支援教育は充実、しかし中学受験は厳しい

次は、田舎の「教育環境」について考えてみたいと思います。

こちらの地域では、特別支援教育もきちんと充実していると感じています。しかし、レベルの高い教育「中学受験」などを視野に入れると、なかなか厳しいかな、という印象です。

発達外来のある医療機関もちゃんとある

田舎は病院がないのか?と思いきや、発達外来はそれなりにあるのです。あちこち選べる、というほどの選択肢ではないけれど、この地域で3か所以上あります。

どこの発達外来も、予約が3か月から半年待ち、ということではありますが、それは田舎だからではなく、東京などでもままあることではないでしょうか。

特別支援学級の数もたくさんある

正直、特別支援学級の数は、人口比では都会より充実していると思います。(文部科学省;特別支援学級数及び特別支援学級在籍児童生徒数-障害種別、都道府県別ーより。最終閲覧日:2019/2/13)

個人的な話ですが、東京都府中市の知人の小学校では、児童数は1000人を超えるほどの規模なのに、支援学級が他校の通級しかない(固定学級が設置されていない)、ということを聞いて、本当に驚きました。固定級と週に1度の通級では、支援の効果は歴然と変わってきます。

中学受験の選択肢は少ない

我が家にはほぼ関係はありませんが、発達障害の中でも、知的障害がなく凹凸が大きい、というタイプの子は、都会では「中学受験」を視野に入れることもあるようです。

田舎では、その選択肢はかなり少ないです。我が家から一番近い中高一貫校でも、おそらく50キロ以上離れています。この地域では、かなり教育の意識の高い家だけが、長距離を通わせる覚悟を持って中学受験をしています。

都会に住んでいれば、お金さえ余裕があれば、ハイレベルな教育はいろいろ選べると思います。

療育環境面;選択肢は少ないかも?でも不足を感じることはない

「教育環境」のところでも触れましたが、療育についても、都会と比べると選択肢は少ないかもしれません。特に公的機関の療育ではなく、私立の療育機関の選択肢はかなり限られます。

しかし、公的機関による療育は、地方だからといってレベルが低い、というわけではありません。息子の通っている公立の療育園でも、先生方はとても熱心に手厚く見てくださっています。週5でみっちり通うというかたちもあり、息子も少しずつ療育の効果が見えてきています。

田舎だからと言っても、療育環境で不足、不満を感じることはありません。

住宅環境面;庶民でも広い庭の戸建てに住める!

田舎に暮らしていて、私が1番のメリットだと思っていることは、「戸建てで子育てできる」ということです。

土地が安いので、一般庶民でも比較的無理なく、戸建てに暮らすことができます。広い庭も確保できます。

癇癪を起こしても、パニックになっていても、周りに気兼ねがいらない

発達に偏りがある子どもは、手厚く配慮をしても、頻繁に癇癪を起こしたり、パニックになったりします。それでも、戸建てに住んでいると、近隣に住む人たちへの騒音の気兼ねが半減されます。

敷地も広いので、各戸の距離も適度に離れています。だから、娘が大声で泣きわめいていても、息子が癇癪を起こして床でばたばた暴れていても、そこまで近所にご迷惑になりません。親の方も、

みどり
みどり

落ち着くまでそっとしておこう…

と、おおらかな気持ちで見守ることができます。

家の中でも庭でも、たくさん遊べる

田舎では、あまりこじんまりしたサイズの土地は売ってくれません。駐車場も広く必要なので、などといって、必要もないのに100坪単位で売り付けてきます。

しかし、このように敷地が広いおかげで、家の中でも庭でも、のびのびとたくさん遊べます。DIYで砂場やブランコを作っておけば、ちょっとした公園レベルです。行動が不安定な発達凸凹の我が子を、

みどり
みどり

ちょっと公園に連れていくのがしんどいなあ…

というときでも、思い切り遊ばせてやることができます。

ペットが飼える

ペットは、家族の一員として生活を豊かにしてくれます。ペットを飼うことは、発達障害の子どもにとっても、素晴らしい情操教育になります。

持ち家に暮らすことで、ペットを気兼ねなく飼うことができます。我が家でも前に猫を飼っていましたが(亡くなりましたが)、動物好きな娘は、

  • 落ち込んでいるときや辛いとき、いつも猫と一緒にいた
  • 亡くしたときに、命の尊さとはかなさに触れた

と、言葉なしでも寄り添ってくれる存在として、ペットはかけがえのない相手だったようです。

金銭面;都会よりかかるお金も、かからないお金もある

田舎暮らしは、金銭面では、都会暮らしと比べてお金のかかり方がかなり変わってくると思います。私が感じるお金のかかり方の違いは、以下の通りです。

都会暮らしよりかかるお金

主に高くなる費用は、自動車関連費と光熱費です。車社会の田舎では、乗用車は1人1台です。また、冬の寒さや家の広さに比例して、冬場の光熱費がかなりかさみます。

自動車関係

我が家(普通車1台・軽自動車1台)の場合、自動車関連の出費は月平均にならすと4万くらいです。

  • ガソリン代;月2~3万
  • 税金;普通車は年4万くらい、軽は年1万弱
  • 車検・メンテナンス;年10万(車検は2年に1度なので、2台交互に)

都会なら、電車もバスも発達していて、交通費などそんなにかからないと思います。

光熱費関係

光熱費は、田舎は本当にかかります。

水道代は、田舎はなぜか意外にかかります。川があんなにあるのに、なんででしょうかね。ガスも、都市ガスがないので、プロパンガスだと割高です。冬は寒いので、エアコンやこたつを付ければ、電気代ははね上がります。

真冬の我が家の水道光熱費は、

  • 電気代は月2~3万
  • 上下水道代は月1万
  • 灯油代は月1~2万
  • ガスはなし

です。冬場の最高値は6万くらいになりますね。けっこう節約していますが、寒すぎてこれが限界です。

都会暮らしよりかからないお金

安くなる費用は、なんといっても住居費だと思います。良い住環境が、ローコストで手に入ります。

住居費関係

100坪近くの敷地で40坪弱の延べ床面積、新築戸建ての我が家。数字だけ見ると大変な家ですが、自由設計ではなく、手ごろな規格住宅です。土地の坪単価も7万です。

  • 月々の住宅ローンは7万ほど(頭金にもよる)
  • 固定資産税が年10万強、別途かかる
  • 修繕費を別に貯金しておく必要がある(設備の買い替え、シロアリなど)

しかし同じ程度の住環境を望むと、都会では我が家の倍以上はかかるようです。東京なら倍どころではなく億ですね。

大人になってから;就職先はあるの?

子どものうちだけではなく、「発達凸凹児が大人になってから」の田舎暮らしは、どうなのでしょうか?

障害者雇用枠の就職先自体は、都会の方が圧倒的に数が多いようです。田舎では、障害者雇用だけでなく、一般雇用でも賃金が低めな仕事が少なくありません。

しかし、都会の1人暮らしで、この子どもたちが自己管理しながら暮らせるか?

親から見ると、朝も1人で起きられず、モノの管理も超苦手な我が子には、都会での1人暮らしは難しいのでは、と感じます。ある程度は、同居もしくは近場での家族のサポートがあった方が、仕事も生活も続けやすく、暮らしやすいのではないか、という面もあると思います。

大人になってから;田舎で自分でやらなくちゃいけないこと

発達凸凹児が、もし大人になってから田舎暮らしをするとしたら、どうしても求められてくるスキルは、

  • 車の運転
  • ご近所づきあい

だと、私は思います。

車の運転に関しては、気が散る・不器用な娘には、けっこうハードルが高いのではないかな、と親としては思います。

車の運転でミスをすることは、他人の命にもかかわることです。生活に必要だから、と、不器用や注意欠如が許されるものではありません。

ご近所づきあいに関しては、マイペース過ぎる息子などには、とくにつらく感じてしまいそうな予感がします。

まあ、「人と関わらない、変人」というキャラクター設定でご近所さんにも押し通す、という方法もありますが、それも自分の生き方に自信を持てる精神力も必要になるし、やはり暮らしにくいのではないでしょうか。

我が家は、発達凸凹姉弟と田舎暮らし満喫中です

田舎暮らしには、メリットもデメリットもあります。発達障害のある我が子たちにとって、生まれ育った田舎暮らしは、人も優しくのびのびと住める、恵まれた教育環境です。

大人になってから田舎に住み続けるか?これはまた別の問題になると思います。そもそも、

  • 大人になってから田舎に移り住むか?
  • 幼少期から同じ地域に住み続けるか?

でも、「田舎暮らし」はずいぶん違うものになります。将来、子どもたちが自分らしく生きられる場所が見つかるように、ずっと応援してやりたいものです。

コメント