感覚過敏で服が冷たい!温めることは甘えじゃない。息子よ、朝からいい気分で1日をスタートしよう!

感覚過敏で冷たさがつらい発達障害の息子 息子の発達
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発達障がい疑いで療育中の3歳の息子は、冬の着替えも大嫌いです。タンスから出した服を着せようとすると、

息子
息子

冷たい!冷たいよー!

ムリなんだよー!

と、まわらない口調ですが、泣いてすごい剣幕です。仕方がないので、私は息子の服をストーブで温めてから、着替えをうながします。

これは、「甘やかし」でしょうか?

苦手なものをさけることを「甘え」と言ってしまうのは簡単です。でも、発達に偏りがある子どもは、「感覚過敏」があることがあります。これを「がまん」「努力」などの精神論で克服させることは、本当に困難です。

みどり
みどり

温めたって、いいじゃない!

息子が気持ちよく1日をスタートできた方が、メリットが大きいんです!

今回は、息子の中に潜む感覚過敏について、書いていきたいと思います。

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寒い冬の朝、服を温めてから着るのは甘えか?

息子は冷たい服だけでなく、まぶしい光も苦手です。ひどい偏食も、味覚に過敏があるのかもしれません。ちなみに息子だけでなく、娘も感覚過敏な部分があり、熱いもの、特定のにおいなどが苦手です。娘は「痛み」そのものに対しても敏感で、ちょっとした傷でもかなりつらいようです。

そんな娘や息子に対して、私は温めてやったり冷ましてやったり…。そのようなやり方を見て、

ずいぶん甘やかしてるのねえ…。

と、ご近所さんが渋い顔をすることもあります。田舎暮らしのデメリットです…。

幼稚園や保育園では、服は温められない。だから、慣れなければ…?

保育園に行く前にやめさせたら?

冷たいのにも慣れた方がいいわよ。

といわれたこともあります。しかし、「慣れさせよう」と冷たいまま無理やり着せることが続くと、泣く→逃げる→隠れる→暴れる…といった感じで、「拒否する」方向にどんどん知恵をつける息子。

普通の子どもがどれくらいであきらめ、慣れてくれるのかはわかりませんが、「感覚過敏」に関することで息子が何かに慣れてくれたことは、まだありません。

冬は寒い!そういうものです!が通用しないこどもたち

冷たい!熱い!などのがまんができないことに対して、こっちもイライラしてしまう日もありますが、うっかり、

みどり
みどり

そういうものです!がまんせい!

などとやってしまった日には…。

自分が我慢できないことにどん底まで落ち込み、パニックを起こして泣きじゃくる娘。ギャーッと癇癪を起こして暴れ、プイっと脱走していく息子。

がまんは、通用しません。普通の子が、「そういうもんだ、がまんしなさい!」と言い聞かせると「はーい…」と渋々にでも従えることが、私には不思議でなりません。

田舎暮らしの冬は、本当に寒いんですよ…

ここはとんでもない田舎です。冬の朝に起きると、外の気温は零下、部屋の気温は5度くらいです。タンスの中の服の温度も、もれなく10度以下です。

私でも、冷たい服を急に着たりすれば、心臓がギュッと苦しくなる気がするんです。年をとってからそんなことをしたら、急性心不全で…なんてことが、本当に起こりそうです。

この地域でも、みんな冷たい服をがまんして着ているのか?そうだとすると、すごいなあ…と思います。ちなみに夫は、平気な顔で着替えています。

発達に偏りがある子どもの、【感覚過敏】とは?

発達に偏りがある子どもには、「感覚過敏・鈍麻」で悩んでいる子が多くいます。

感覚過敏とは?

人間の感覚には、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚の五感と、そのほかに運動に関する固有覚・前庭覚などがあります。感覚過敏とは、これらの感覚が敏感すぎて、刺激を感じる度合いが不快なほどに強くなってしまうことです。

場合によっては「痛み」にすら感じる強い不快感

感覚過敏では、それがちょっとした刺激だったとしても、苦手な感覚だと「痛み」や「吐き気」などの本当に強い不快感に感じることもあります。

しかし、感覚は目には見えないものなので、数値化もしにくく不快感も上手に伝えにくく、経験したことがない人にはなかなか分かってもらえません。

【感覚鈍麻】もある

反対に、感覚鈍麻ということもあります。感覚鈍麻とは、五感などの感覚が鈍すぎて、刺激を感じる度合いが低くなってしまうことです。感覚過敏と同じ、感覚の感じ方の偏りです。

熱さや痛みなどを感じにくいことで、危険行動や自傷行為につながったりと、命の危険にも直結します。

定型発達でも、そういう人もいる

感覚過敏・鈍麻は発達障害だけの特性というわけではなく、定型発達の普通の人でも悩んでいる人がいます。感じ方や困難さの度合いも人それぞれです。

夫も光に対して少し感覚過敏なところがあり、屋外では常にまぶしく感じているようです。

感覚過敏は、改善するか?

日常生活に深刻な影響を及ぼす、感覚過敏。改善したり、軽減させたりすることは、できるのでしょうか?

年齢とともに、感じ方が変わることもある

小さいころに強かった感覚過敏が、成長とともにやわらいでいく、ということは人によってはあるようです。日々いろいろな刺激を受けて経験値が上がることで、本人の許容できる範囲が広がってくるからです。

しかし、個人的にはホントかなあ…と疑わしく思ってもいます。娘を見ていると、幼いころよりも、年々過敏な部分が強くなっている気もするのです。

感覚統合療法で、慣れることもある

感覚統合療法」を受けることで、感覚過敏をやわらげることが期待できます。

感覚統合が正常に行われるように、療育を通して子どもの体に働きかけることで、「モノに触れたときの感じ方の、脳の情報処理」を覚えることができます。これが、触覚などの感覚過敏には効果があります。

息子の母子通園療育では、感覚統合を改善する遊びを日々行っています。「ダイコン漬け」や「ラララ雑巾」などの歌で遊びながらさまざまな強弱・種類のボディタッチに慣れていったり、トランポリンやブランコなどの運動機器を並べたサーキット遊びをしたり、といった形です。

感覚過敏と感覚統合の関係については、以下のサイトが分かりやすく参考になります。

「がまん」はかえって、遠回り

発達に偏りがある子どもは、「がまん」することが苦手です。どうしてもダメなことを強いると、パニックを起こしたり多動や注意欠如、他害などの特性が強く出てしまったり。イヤだったことを記憶する度合いが強いこともあるので、苦手意識やトラウマを持ちやすいです。

まして、「感覚」という、理性で納得しにくいもの。「がまん」は相当な苦痛になります。普通の人でも、どうしても苦手な食べ物を無理に食べるのは、本当につらいですよね。それが発達に偏りがある子どもならなおさらです。

慣れることもできないままイヤだった記憶だけが残り、周りの大人との信頼関係すらくずれるかもしれない、ということは容易に想像できます。第一、発達に偏りがある子どもは、そんな大変な努力をして感覚過敏を克服することのほかにも、練習した方がいいことが山積みです…。

感覚過敏は「がまん」より「工夫」で対処しよう

時間の経過や療育などで、長期的に見ると改善の可能性もある、感覚過敏。しかし、どこまで改善するかは人によるし、改善を待っているだけでは穏やかな日常生活が送れません。

けれど、日々がまんをしながら過ごすことでは、感覚過敏がただつらい記憶として定着し、改善によけいな苦労や時間がかかってしまうかもしれません。

それならば、子どもの「つらい」「痛い」思いを受け入れて、「工夫」することで乗り切ることができる方が、親も子も気持ちよく過ごせるし、お互いの信頼関係も深まります。療育を継続しながらも「心地よい環境になるよう工夫する」ことは、とても大切です。

では、実際にできる「工夫」とは、なんでしょうか?以下に挙げてみました。

苦手をさける

熱いのが苦手なら、冷ませばいい。大きな音が苦手なら、イベントなどの会場に行かない。縫い目が痛いのがつらければ、下着は裏返しでもいい。服が冷たかったら、温めたらいいんです。

感覚過敏でどうしても苦手なことをさける。そうすれば、自分の気持ちも安定してコントロールしやすくなり、特性によるトラブルも減ります。

予告する

苦手な刺激も、「予告」することである程度耐えられることもあります。例えば近所で花火大会があるとき、「これから公園で花火大会があるけど、大きな音が30回くらい鳴ったら終わるからね」と最初に伝えておくことで、つらい音をやり過ごせることもあります。

娘も小学校2~3年のときは、給食の献立表を毎日チェックしていました。そうすることで、苦手なにおいのする食べ物が出る日は、前日から覚悟した上で登校していました。覚悟していれば、

娘

食べられないのでちょっとだけよそってください。

とパニックにならずに言えるのです。

お助けアイテムを使う

光がまぶしすぎたら、サングラスやアイマスクをつける。においに敏感なら、活性炭や消臭フィルター付きのマスクが売っています。ちょっとした音でもつらければ、イヤーマフをする。ノイズキャンセリングイヤホンもあります。

療育園などで温められないときでも、息子は内側が「起毛素材」の服なら、それほど嫌がらずに着ることができます。せっかく現代社会に生まれたのです。こういう便利なアイテムは、子どもたちにも気軽く使わせてやりたいです。

工夫して乗り越えた成功体験で、スモールステップをのぼっていける!

無理してがまんして、つらい刺激の経験値をつりあげようとしなくても、生きていたらつらい刺激にさらされることは日常茶飯事です。そんなときに、工夫して、自分に合ったやり方で対処できたら、それは成功体験になります。

娘

こうすれば、やり過ごせるんだ!

じゃあ今までは怖かったけど、次はこれをやってみようかな…。

と、次へのスモールステップへ踏み出せるのです。

そうやって世界が広がっていくことで、できることが増え、受ける刺激が増え、本当に少しずつ慣れ…。それが、いずれは「感覚過敏」にまでも良い影響になるのではないでしょうか。一見、遠回りのように見えるとしても。

感覚過敏とその対処について、とても分かりやすくまとまっているサイトがあったので、以下にご紹介します。

感覚過敏[かびん]と鈍麻[どんま]─発達障害にともないやすい感覚の特性 - 子ども情報ステーションby ぷるすあるは
精神障害やこころの不調、発達障害をかかえた親とその子どもを応援するNPO法人ぷるすあるはが、感覚過敏と鈍麻─発達障害にともないやすい感覚の特性 について知ってほしいことをまとめました。

笑顔で元気に出かける、という「優先事項」さえできれば、他は「ささいなこと」です

朝、1日のスタート。

今、息子の発達にとって大切なのは、「服の冷たさに耐えて忍耐力をつけること」ではありません(そもそも耐えられません)。「元気に起きて、療育園に楽しく出かける」ことです。

1日の始まりが気持ちよく始まれば、ウキウキした気分で療育園に通い、先生にほめられたくて息子なりに頑張れる。その積み重ねが、未来の息子の幸せな毎日を作ってくれる。私はそう思っています。

そのためなら、服を温めないと癇癪を起こしてしまうことなど、ささいなことです。ほかにも結構いろいろありますが、どれもささいなことだと思うようにしています。

息子よ、朝からいい気分で、1日をスタートしよう!

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