友達づくりの難しさ、発達凸凹な娘の体験談~ADHD不注意優勢&自閉症スペクトラム

友達づくりの難しさに悩む発達障害の娘 娘の発達
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小学校低学年のころの娘は、友達との関係性に、とても困難を抱えていました。

発達に偏りがあることによる、短期記憶の弱さ、気持ちの切り替えの難しさなどから、相手をイヤな気持ちにさせてしまったり、パニックになってしまったり、気持ちを誤解されてしまったり…。

娘は、おともだちに対して、いわゆる積極奇異型の関わり方をする子どもでした。関わり方が上手でないけれど、おともだちと仲良くしたい、という気持ちを持っていました。

だからこそ、友達関係を上手に築けないことは、小学校生活の中で、自信を無くし劣等感を強く味わう、とてもつらいことだったと思います。私も、親として配慮が足りなかった、と反省することも多い時期でした。

本当なら、発達が凸凹な子どもにとっては、失敗体験よりも、うまくいった成功体験の方が上手に学ぶことができます。それでも、「おともだち関係」というのは相手があることなので、私たち親子は、今までたくさん失敗をしてしまいました。

それならせめて、きちんと振り返りをして、何かを学べる経験にしたい。失敗をしてしまったときは、いつもそのように考えるように、努めています。

今回は、そんな私たち親子が、いろいろなことを学ばせてもらった体験談を2つ、まとめていきたいと思います。

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失敗体験談~出入り禁止になった、おともだちの家

娘は1年生のとき、遊びに行った友達の家でトラブルを起こして、以降出入り禁止になってしまったことがあります。

娘が、遊ぶ約束をしてきた!

1年生も終わりのころ、下校した娘が、

娘

今日これから、Aちゃんの家に遊びにいく約束したの。行ってくるね。

と言いました。初めてのことで、私はびっくりしました。

相手の子は、同じ子供会の子でしたが、保育園が違ったのと、家が少し離れていたことで、親同士の面識はありませんでした。

つい、安心して送り出してしまった

このころようやく、娘は私の付き添いなしで、自力で登下校ができるようになっていました。特別支援学級の生活にも慣れ、宿題も泣かずにできるようになっていました。

日々の成長を感じていた矢先だったので、

みどり
みどり

最近しっかりしてきたし、お友達の家に遊びに行かせても、大丈夫かも…

と、私は、つい、安心してしまいました。

ちゃんとご挨拶すること、5時には帰ること、と娘に言い聞かせ、みんなで食べられるようにおやつを持たせて、私は娘を1人で送り出してしまいました。

お友達のお母さんから、怒りの電話

5時過ぎ、Aちゃんのお母さんから、電話がかかってきました。

娘さんが大泣きしている。約束の時間になっても、帰らない。夕飯時で迷惑なので、帰らせましたから、と。

かなり、怒っている口調でした。

私はとにかく謝罪をし、あわてて娘を迎えに行きました。娘は、Aちゃんに付き添われ、道で泣いていました。Aちゃんは私に、

「お母さんが娘ちゃんを外に送って行ってあげて、って言ったの。

私のことは送ってこないでいいって、お母さんが言ってたから、私1人で帰れるから、さようなら」

と言って、そのままあっという間に走って帰ってしまいました。Aちゃんのお母さんには、お会いできませんでした。

帰りたくない!お友達の家で癇癪

家に帰って娘に話を聞いてみると、

娘

だって、ほんのちょっとしか遊べなかったから、もっと遊びたかった!

と、娘はさらに泣きわめき、パニック状態になっていました。Aちゃんと遊ぶのがあまりに楽しかったので、小1時間が、娘には、とても短い時間に感じたようでした。

私は、自分の油断で、先方に嫌な思いをさせてしまったことに、とてもショックを受けていました。

「もう、あの子とは遊んじゃダメよ」

次の日、学校から帰ってきた娘が、

娘

Aちゃんが、お母さんにもう娘ちゃんと遊んじゃダメって言われたから、もうおうちに来ないでね、って言ってた。

と、困った顔をして私に伝えてきました。

いわゆる、出入り禁止

今では、Aちゃんの親御さんには、大事なことを学ばせてもらって感謝しかありません。

しかし、出入り禁止を伝え聞いたあのときは、

みどり
みどり

ああ、やってしまった…

と、娘より私の方が、がっくりと落ち込みました。私の、Aちゃんのおうちに対する配慮が足りなかったな、と申し訳なく思いました。

私の隠しきれないがっかりした姿に、娘は悲しい顔をしていました。

教訓①…幼いうちは、親や先生が関わった方がいい

この出来事で学んだ教訓が、「やはり、幼いうちは、人間関係にももっと親が積極的にかかわるべきだった」ということです。

多くのこどもは、年中クラス、年長クラスくらいになると、近所の子どもたちと上手に遊ぶことができます。小学生になれば、帰る時間を親と約束することもできます。ある程度は礼儀正しく、お友達の家に遊びに行くこともできます。

でも、発達に偏りがある子どもにとって、「友達の家に遊びにいく」ということの流れやマナーを自然に学ぶのは、とても難しいことです。

ちょっと過保護に見えても、親や先生が積極的にかかわりながら「友達の家に遊びにいく」ことを何度も練習することが、子どものためには1番良いと、私は思います。

うまくいかなければ相手の家にも迷惑をかけてしまうし、親子で強烈な失敗体験になってしまうからです。

教訓②…子どもの特性を、先に伝えておくべきだった

もう1つの教訓が、「娘が発達に偏りをもっていることを、伝えておくべきだった」ということです。

お友達の親御さんの中には、

やはり、自分の子でなければ対処の仕方もよくわからないし、何か想定外のことがあっても困る。

できれば、家に来てほしくない

と考える人もいます。それは当然、というか、仕方のないことだと思います。

もし先に伝えておけば、先方は断ることだってできるし、少しでも理解していただけるのなら、子どもたち同士も安心して遊べます。もし何か娘が失敗してしまった時も、先方が気分を害することが、少しはマシになる、とも思います。

やはり礼儀としても、伝えておくべきだったな、と後悔しています。

貴重な体験談~「いじめ案件」から「友達」に変化していったBちゃん

娘は2年生のとき、Bちゃんという女の子からいじめられていました。そのBちゃんが、まわりまわって、今では「友達」になっています。

娘が、「私、いじめられてるの」と泣いた

2年生になってすぐのころ、下校してきた娘の顔がくもっていることに、私は気が付きました。

どうしたの?と聞いても、

娘

うーん…

娘

お友達がイヤなことする…

と要領を得ない答えが続きましたが、ついにある日、

娘

私、毎日、いじめられてるの…

と、娘は泣きながら、私に告げました。

「話しかけても答えてくれない」「近づくと、走って行っちゃう」

娘が言うには、

娘

私が話しかけても、みんなが無視する。

娘

私が近づくと、わー来た!って言って、走って逃げて行っちゃう…。

ということが、もうずっと続いている、ということでした。私は驚いて、すぐに通常学級の担任の先生に連絡しました。

通常学級の担任は、すぐにクラスで対応してくれたが…

通常学級の担任の先生は、翌日すぐに対応してくれました。クラスの授業の時間を使って、

娘ちゃんがされていることは、遊びじゃなくていじめです!絶対にしてはいけない!

と子どもたちに話をして、なおかつ、休み時間などもそれとなく見張っていてくれました。

ところが、娘の様子に全く変化はありませんでした。帰ってくると、

娘

きょうも逃げられちゃった。みんなが私を嫌いなんだ。

と泣くのです。しかし、いくら先生が見張っても、それらしい状況がまったく見つかりませんでした。

クラスではなく、下校時にやられるらしい

一体どういうことなのか、私は根気よく娘に状況を聞きました。それについて話すと、娘は泣いてしまったりパニックになってしまったりでなかなか状況がつかめませんでした。

けれど、何日もかけて聞いていくことで、どうやらそのいじめは、クラスではなく、「登下校中」のみの限定でやられるらしい、ということを聞き出しました。

なかなか解決できない…

ここから、この「いじめ案件」は、なかなか解決しませんでした。

相手の名前が、覚えられない

理由の1つが、娘が「相手の名前を覚えられない」ことでした。

安全上の理由で、この小学校では、登下校中に名札などをつけて帰ることが禁止されています。娘は相手の子の名前を覚えてこようとするのですが、いくら耳で聞いてもすぐに忘れてしまうのです。

仕方なく、先生が学校や学年の全体に向けて話をするのですが、どうにも響かない感じで、娘への嫌がらせはやみませんでした。

下校時間をずらして、ひとりぼっちで帰る

特別支援学級の担任の先生も付き添って帰ったりしてくださったのですが、そんなときは、嫌がらせは起きませんでした

隠れて物陰から見てるのにも難しい道で、相手の子が誰なのか、見つけることができませんでした。

私は息子を生んだばかりで体調も良くなく、毎日迎えに行くことができなかったので、先生方と相談し、下校時刻を少しずらすことで、いじめっ子と会わないように対処しました。

ひとりぼっちでとぼとぼ帰ってくる娘がかわいそうで、私も落ち込んでいました。

ボイスレコーダーを購入したけれど…

なんとかしたい。どんどん追い詰められていた私は、ボイスレコーダーを購入して娘のランドセルに仕込もうと考えました。

ただ、娘を助けるためとはいえ、隠し撮りをするなどということは、法律的にも、倫理的にもどうなのだろう…と考えると、足がすくみました。

夫は、

隠し撮りして何が悪いんだ。

いじめは、する方が100パーセント悪いんだから、気にしなくていい。

と言っていました。

みどり
みどり

もとはと言えば、私が娘を小さく産んでしまったせいで発達障害になっちゃったんだ…

私のせいで、隠し撮りなんて、こんな犯罪みたいなことを娘にさせて、いいとは思えない…

と、ノイローゼのようになっていた私に、

それは、たとえ思っていても、娘に言っちゃいけない。

と、夫は冷静に付け加えました。

ボイスレコーダーはうまく使えず、結局隠し撮りは成功しませんでした。

3か月後、ようやく解決

3か月たち、娘がついに相手の子の名前を覚えてきたことで、問題は解決しました。

やっと相手がわかり、通常学級の担任が即座に対処

覚えてきたきっかけは、夏休みの学校プール開放でした。

安全のため、子どもたちの水着には、クラス・氏名・血液型を書いた大きなゼッケンをつけることがルールになっています。視覚優位だった娘は、このゼッケンを見て、Bちゃんの名前を覚えてきたのです。

私はすぐに、通常学級の担任の先生に連絡しました。

学年主任でもあった担任の先生は、即座に動いてくれました。Bちゃんの担任の先生を呼び出し、その日のプールの後で学童にいたBちゃんをつかまえ、2人がかりでみっちり叱ったのです。

Bちゃんは、ふざけてるだけのつもりだった、ごめんなさい…と先生に謝ったそうです。

次の日のプールでも、Bちゃんは娘にわざと水をかけたりしてきたようです。そこでも見張っていた先生方にさらにみっちり叱られたBちゃんは、

「つい、からかうのがいつもの癖でやっちゃった、もう絶対しない、ごめんなさい」

と、もう1度、今度は娘にきちんと謝りました。そして、そこから、ぱったりと「いじめ」はなくなりました

Bちゃんの保護者には、伝えなかった

それから2週間後、プール開放に娘を迎えに行ったとき、私は通常学級の担任の先生とBちゃんの担任の先生から、経緯の説明を受けました。そこで、

Bちゃんの保護者には、まだ伝えていないんです。でも、このままいじめがやむようなら、様子を見たいんです。

と言われました。

Bちゃんも娘も、まだお互いに2年生で、Bちゃんはそこまでの悪意を持ってやっているようではないこと。「いじめ」がなくなっている今、下手に親が出てきて問題が複雑になる前に、「やってはいけない」ことについて、Bちゃん本人にきちんと考えさせたい、ということ。

たしかに、それ以来、「いじめ」はまったくなくなった様子でした。娘は見違えるように笑顔で学校に出かけていました。

そして、少し前にAちゃん宅出禁案件が起きたこともあって、私自身も、娘のしつけにすっかり自信を無くしていました。そんな私には、Bちゃんの親御さんを責める資格はないような気もしていました。

そして、自分自身が以前教育関連の仕事をしていたこともあり、まず1度は、先生を信頼してお任せするのが筋だと思ってもいました。

結局、即座に動いてくれた通常学級の担任の先生を信頼して、この件に関しては先生に一任することにしました。

Bちゃんが、友達になる

「いじめ」がなくなって、半年近くたった冬のある日。もう、いじめ案件については思い出さなくなっていた私に、突然、娘が驚くべきことを言いました。

娘が、Bちゃんの家で遊ぶ約束をしてきた!

娘

これから、Bちゃんちに遊びに行く約束した~

私は耳を疑いました。Bちゃんと同じ名前の、別の子かと思いました。

みどり
みどり

Bちゃんて、あのBちゃん?いじめっ子の?

と私が聞くと、

娘

もういじめないよ。今日は一緒に宿題をするんだよ。

と、娘はニコニコしていました。

私は、本当だろうか…と不安に思いながら、娘に宿題とおやつを持たせて、念のためBちゃんの家に送っていきました。

Bちゃんの家には優しそうなおばあちゃんがいて、Bちゃんはちゃぶ台で宿題を広げて待っていました。Aちゃん宅出禁事件もあったので、娘が特別支援学級に在籍していること、パニックになりやすいことを告げましたが、おばあちゃんは「大丈夫ですよ~」とニコニコして招き入れてくれました。

約束していた5時過ぎに娘を迎えに行くと、お仕事から帰ってきたお母さんもいました。Bちゃんは娘と一緒に飼い猫をじゃらして遊びながら、保育園児と赤ちゃんのきょうだいの相手をしていました。

お母さんには、わざわざお菓子持ってきていただいたそうで、ありがとうございます、とご丁寧にあいさつされました。本当に、やさしそうなお母さんでした。

私はお邪魔させてもらったお礼を言って、娘と辞去しました。そして、

みどり
みどり

Bちゃんの処置を担任の先生にまかせておいて、本当によかった

と、心から思いました。

Bちゃんが、我が家に遊びに来た

Bちゃんはそのうち、我が家にも遊びに来てくれるようになりました。来ると必ず、宿題を終わらせてから、猫に関係した遊びをする、というのが、娘とBちゃん2人の習わしでした。

以前、いじめっ子といじめられっ子だったことを、2人とも忘れているように見えました。

天使のBちゃんと、悪魔のBちゃんがいたの

でも、娘はBちゃんにいじめられていたことを忘れてしまったわけではありません。もうすぐ3年生という早春のころ、娘は、

娘

猫が好きな天使のBちゃんと、私をいじめてた悪魔のBちゃんは、どっちが本当のBちゃんなのかな~

と、ふと寝る前につぶやきました。

両方、Bちゃん。人間には多面性がある」ということは、娘には難しく感じたようでした。

きっとお互いに、未熟過ぎた

当時を振り返ると、娘もBちゃんも、お互いに未熟過ぎたのだな…と、私は思います。

Bちゃんは娘に興味があっただけだったんだ。娘はうまく受け流せなかっただけなんだ、と。

ちょっとした、幼さからのすれ違いが、「いじめ案件」に発展してしまった…。発達に偏りがあることは、娘の学校生活をより難しいものにしてしまいます。

「諭す」のではなく、「話を聞く」べきだった

この経験を通して、私が自分への教訓として心に刻んだのが、「娘を『諭す』のではなく、娘の『話を聞く』べきだった」ということです。

いじめられた、と言われたとき、私は最初、

みどり
みどり

言い返してやりなさい!

とか、

みどり
みどり

先生に電話してあげるよ!

とか、なんとか諭したり、解決方法を提示しようと一生懸命になっていました。それについて、あとから発達外来のG先生に、こんなアドバイスを受けました。

お母さん、諭さなくていいんです。

とにかく、そうかそうかって話を聞いてあげてください

そうすれば、娘ちゃんは親ごさんを信頼して、これからもトラブルがあっても報告してくれるようになります。

これは本当に、腑に落ちました。

これから娘は、中学高校と進学して、もっと深刻ないじめに直面するかもしれません。人間関係で大きなトラブルを抱えるかもしれません。そんなとき、まず、親や先生や、とにかく誰か信頼できる大人に相談することが、解決の糸口になっていきます。

その信頼関係は、子ども時代からの積み重ねが大切になってくるのです。

発達障がいがあると、友達づくりは難しい。でも。

発達に偏りがある娘にとって、小学校高学年になった今でも、友達づくりは難しいことの1つです。

それでも、人間関係に苦手が多い娘でも、小学校生活の中で、素晴らしい友達や環境との出会いはちゃんとありました。

失敗してしまっても、学んでいきたい。出会った友だちを、大切にしたい。

困難が多い生活の中でも、これからも娘がすてきな人間関係に恵まれることを、願ってやみません。

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