発達凸凹姉弟の【しつけ】は教え方も諭し方もオーダーメイドで。我が家で実践中の有効だった方法

叱り方をオーダーメイドにしないと理解できない発達障害の息子 娘の発達
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我が家の娘と息子は、どちらも発達に偏りがある子どもです。本当に愛嬌がありかわいい子どもたちですが、こと「しつけ」ということに関しては、なかなかうまくいきません。

娘はADHD不注意優勢&自閉症スペクトラムと診断がされていて、

  • 気が散る
  • 不器用(協調運動障害)
  • 言われたことをすぐ忘れる
  • 失敗したと思うとパニックになる

というところで、大きな困り感を抱えています。しつけの面から見ると、生活習慣が1つ形になるまでには大変な時間と労力が必要です。

息子は発達障害疑いで療育中ですが、

  • コミュニケーションが難しい
  • 自我が強い
  • ものすごく怖がり警戒心が強い
  • 感覚過敏、偏食

というところで、集団生活がとても難しくなっています。しつけの面でも、何か1つやらせようとしても嫌がり、スタート地点から止まってしまいます。

発達障害の子どもの育て方に関しては、

ADHDなら、こう教えるとよいです!

アスペルガー障害の子には、こう対応しましょう。

など、典型的な特性の子なら、発達障害の書籍に「育て方」がけっこう書いてあるものです。けれど、典型的な特性ではない場合、どうすればいいのでしょうか?

娘の主治医はよく、こうおっしゃいます。

診断名なんか、意味ないの。

本人の困り感をしっかり見極めて、そこに対応することこそが大事。

同じような特性を持つ場合でも、困り感はその子どもによってまったく違います。同じ子どもでも、年齢や状況によって変わるものです。それぞれの困り感に合った対応をしていくことが大切です。

これは、「しつけ」でも言えることです。我が子たちが生活習慣や社会通念・ルールなどを学んでいくには、「普通のやり方」で「自然に学ぶ」ことは期待できません。きめ細かい配慮がされたオーダーメイドな教え方・伝え方が必要だと思います。

今回は、我が家の娘と息子の「しつけ」について、考えていきたいと思います。

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発達障害の子どもの「しつけ」とは?

そもそも「しつけ」とは、どういうことでしょうか?それは、

社会通念上の「好ましい行動」と「好ましくない行動」を理解させ、「好ましい行動」ができるように練習させる

ということだと思います。

「好ましい行動」と「好ましくない行動」

では、「好ましい行動」「好ましくない行動」とはどのようなものでしょうか?社会通念上の「好ましくない行動」とは、

  • 命にかかわる危険なことをする
  • 他人への暴力(暴言も)
  • 法に触れることをする(火遊び、万引きなど)
  • モノへの暴力
  • ルールを守らない(宿題、ゲーム時間、順番を守る、人のモノをとらないなど)
  • 約束を守らない
  • できることを怠ける(宿題、着替えなど)
  • 食べ物の好き嫌い
  • だらしがなくて、片付け、整理整頓できていない
  • あいさつ、お礼、謝罪ができない

などといったところではないでしょうか。「好ましくない行動」を逆の意味にすれば、「好ましい行動」になるでしょう。

自然に学べる子、教え方に工夫が必要な子

「普通の」子どもは、悪いことをして親や先生に叱られ、友達とケンカしたり遊んだりすることで「自然に」社会通念上の常識を学び、しつけられていきます。

しかし、発達に偏りがある子どもに「しつけをする」ときには、そうはいきません。

  • 衝動性、注意欠如
  • コミュニケーションの難しさ
  • 感覚過敏

などのいろいろな特性が壁になって、

  • 「好ましい行動」「好ましくない行動」を教え、理解させること
  • 好ましい行動」をさせること
  • 好ましくない行動」をさせないこと

のどれもが、いちいち難易度が高くなります。「自然に学ぶことが難しいのです。何か1つできるようになるまでに、たくさんの時間も教え方の工夫も必要になるのです。

なので、「発達障害の我が子、叱るか褒めるかの2択じゃなくてもいい。好ましくない行動への対応の選択肢」の記事でもあげましたが、最初は「好ましくないこと」のハードルを、大幅に下げざるを得ないことも出てきます。

当ブログの管理人みどりの、今現在の娘と息子に対する「好ましくない行動」の許容範囲と基準は、以下の画像の通りです。

発達障害の子の好ましくない行動の許容範囲

管理人みどりの、我が子たちの好ましくない行動の許容範囲と基準。こうして書き起こしてみると、ハードルの低さに我ながらがっくり来ます。

一般的な「しつけ」の感覚から見ると、かなり「甘い」と思われると思います。

けれど、「自然に」学べる子どもと比べると、学ぶためにたくさんの時間と労力がかかる、発達凸凹の子ども…。注意欠如や感覚過敏などの特性で、努力だけではどうにもできない部分も出てきます。

みどり
みどり

成長をあきらめてはいない、けれど…。

でも、現時点での我が子のレベルは認めてあげたい。寄り添いながら練習を続けさせて、成長を応援したい!

私はそんな理想を持っています。そしていつか、しつけられるレベルが上がって、上図の赤線と青線が下に下がっていくことを願っているのです。

他人からは、理解されにくいときもある

しかし、「好ましくない行動」の基準は、人によっても、また地域などによっても少しずつ違います。「より好ましくない行動」の度合いも、人によって許容範囲が変わります。

はたから見ると、「普通の子」とは違う発達に偏りがある子どもは、

しつけがなっていない!甘やかされてわがままで、本当に迷惑な子どもだ。

と思われることもあります。

これが難しいところです。定型発達の子だったとしても、その家庭によって「しつけ」の範囲や程度が違うくらいです。実際に誰かに迷惑をかけてしまうこともよくあります。申し訳ないし、謝ってばかりで辛いところですが、親だけでも娘と息子の理解者となり、成長を応援していきたいのです。

発達障害の子どもには、オーダーメイドな方法で効果的にしつけたい!

しつけが難しい発達凸凹の子ども。では、どのような方法で教えていったら、より効果的に「しつけ」ができるのでしょうか?

発達に偏りがある子どもは、

  • より伝わりやすい伝え方
  • 理解しやすい教え方
  • 本人に合った叱り方

が、1人1人で違っています。その子に合った方法を見極めないと、しつけは全くの徒労に終わる…それどころか悪影響になってしまうこともあります。なので、

  • 本人の特性や得意・不得意を見極める
  • 本人に合ったやり方、「好ましい行動」を練習していく

ということが、発達凸凹の子たちの「しつけ」を考えていくうえで1番効果的だ、と私は思っています。そのようなオーダーメイドな教え方が、我が子たちを伸ばしてくれると感じています。

しつけに関する、ADHD不注意優勢&自閉症スペクトラムの小学校高学年の娘への対応

我が家の娘は、ADHD不注意優勢・自閉症スペクトラム、どちらの特性もしっかり持っています。診断は下っているけれども、それはあくまでも投薬の処方のために必要だったので診断名を付けられただけです。

文献に書かれているADD・ASDそれぞれの「育て方」は、娘にとってはとても有効だったり、はたまた全然うまくいかなかったり…。何でも試してみるしかありません。

そのような方法論の中で、娘に特に有効だったことは、以下の通りです。

毎日決まったスケジュールにする

  • 忘れ物をさせない
  • 宿題をきちんとやる

などのしつけには、毎日のスケジュールを固定することが、娘にはとても有効でした。

忘れっぽい上に「臨機応変」が苦手な娘。ですが、決まったスケジュールやルーティンワークを守ることは得意です。持ち物チェックや宿題などは、日々のルーティンにすることで忘れにくくなりました。

具体的に伝える

  • ルールを理解させる
  • 約束を守らせる

というしつけには、具体的に教えることが有効でした。

「時間に遅れない」「集会ではみんなと同じことをして」などの抽象的な表現にせず、「7時に家を出発する」「集会では、列の一番後ろで体育すわりする」など、「好ましい行動」を具体的に教えました。特に、

  • 時間
  • 場所
  • メンバー
  • 回数
  • 行動の主語

などは、できる限り具体的に言うと伝わりやすかったです。

注意をメモする

  • 約束を忘れない
  • ルールを忘れない

ために、メモして貼っておくことを「しつけ」として練習しています。

言われたことも持って行くものも、とにかくすぐ忘れる娘。「メモする道具」も「貼る場所」も決めることで、メモすること自体を忘れにくくしています。メモは養生テープにマジック書きして、娘のお気に入りの筆箱に貼る、というルールにしています。

小学校に入って字を書けるようになって、メモが活用できるようになった娘。暮らしやすさはかなり向上しました。

指示は1つにする

  • 約束を守らせる
  • 片付け・整理整頓する

などをさせたくて指示を出すときは、1つずつ指示をするようにしています。

2つ以上指示したいときは、口頭だけでなく番号を振ったメモを渡すように心がけています。いちどに言い聞かせても、忘れてしまうからです。

落ち着いた声で叱る

きちんとやらなくて叱らなければならないときは、一言、落ち着いた声で叱るようにしています。

長々と、またはガミガミ声で叱るとパニックになってしまうからです。しかし、命にかかわることだけはトラウマレベルの大声で叱ることもあります。最近はほとんどありませんが…。

しつけに関する、発達障害疑いで療育中の自閉的な息子への対応

息子は素人の親から見ると、自閉症スペクトラムの度合いが強いような気がします。

けれど、幼児性の反抗期もからんでいる様子…。よく分からないけれど「普通の子」ではないことは感じます。こちらも、自閉症スペクトラムの「育て方」は全然効果がなかったり、びっくりするほど有効だったりです。

まだ、最低限のしつけを試みているだけの段階です。でも、いろいろなことができるようになれば息子の世界が広がっていくと思うので、息子にとって伝わりやすい教え方を模索中です。

絵カードなど、見える形で伝える

  • ハミガキ、お着替えをする
  • やってはいけないことを教える

というようなしつけのときには、息子には絵カードが本当に有効でした。かなりの視覚優位で、耳からの情報が入りにくい息子。そんな言葉で伝わりにくいことも、絵カードや写真、ジェスチャーなら伝わることが多いです。

絵カードを使うと、本当に息子とお話ができるようで楽しいです。描くのが大変ですが…。

内容や順番をこまかく伝える

絵カードは、内容や順番を細かく描く方が、抜群に息子に伝わります。例えば「洋服の絵」だけでは「お着替え」はまったく伝わりません。お着替えなら、

  1. パンツに足を入れる絵
  2. パンツを腰まで引っ張り上げる絵
  3. ズボンから足を出す絵
  4. ズボンを腰まで上げる絵

という感じで、数字で順番をつけた絵をストーリーとして並べると、しっかり伝わります。

ご褒美を用意して、見通しを持たせる

絵カードは「好ましい行動」の後に「良い結末」も付けて描くようにしています。良い結末が、ご褒美になります。「いいことがある」という見通しが持てると、息子はがぜんやる気が出ます。

  1. パンツに足を入れる絵
  2. パンツを腰まで引っ張り上げる絵
  3. ズボンから足を出す絵
  4. ズボンを腰まで上げる絵
  5. 着替え袋を片づける絵
  6. 大好きな車の絵本の絵

こんな感じで良い結末の絵を最後につけることで、がんばろうという気持ちになれるようです。これをくりかえしていたら、最近は「ご褒美を交換条件にがんばる」ということも、できるようになってきました。

ご褒美の約束が守られることで、本人は安心して満足できるので、次の機会もがんばってくれます。

絵カードと「言葉」を、一緒に使う

これは療育園の先生からのアドバイスですが、絵カードを使うときは、必ず「絵カードだけでコミュニケーションをとらず、言葉でも話しかける」ということを心がけています。

やはり苦手ではあっても、「言葉」で聞かれたり指示されたりしたことに「言葉」で答えることができれば、ぐっと生活しやすくなります。

絵カードで言葉の知識も入りやすくなるので、目と耳との両方から情報をインプットできるようにしています。

方法を工夫して、粘り強く継続すれば、その子なりに学んでいける!

発達に偏りがあっても、長い時間をかけて練習できれば、できるようになる。しかしまだできないことをひとっとびにやらせようとすると、果てしない消耗戦になってしまう。見極めも難しい…。発達凸凹の子に、社会通念やルールを教えることは、本当に工夫や労力が必要です。

でも、将来子どもたちが大人になった時に、周りの人に愛されながら、楽しく暮らしてほしい。

そのために、社会の中で暮らすための常識やルールの知識や、それを守って暮らすことの大切さを、「しつけ」として可能な限り伝えて、伸ばしてやりたいものです。

 

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